予想に反し、美容室にお客様が来ない・・なぜだ?なぜなんだ!
おしゃれな建物と、オシャレな広告チラシ、フリーペーパーの掲載で準備万端。いよいよ待ちに待った美容室オープンの日を迎えた。チラシも数万枚、2度に分けて折り込んだ。
心の奥で、スタッフは2人の小さな美容室なので、「宣伝も十分過ぎるほどしたので、入りきれない程の多くのお客様が来てしまったら、どうしよう・・・」と、正直思っていた。
しかし、蓋を開けてみると、愕然とした。全く反応がなかったのだ。オープン早々お客様が来ない。なぜ、広告業者さんに依頼した高価な、そして、おしゃれなチラシ広告が、見向きもされないのか?自分の中では、不思議で仕方なかった。
あれだけ広告費に大金をつぎ込んで、全く反応がないなんて、どういうことなんだ。。。考えても考えてもわからない。今まで良いと思うことは、全てしたつもりだったから・・・。
スタッフを連れ講習会での、売れるメニュー探しの日々
さて、どうしたものか?そこで始めたのが、新しいメニューや、技術向上をするために、スタッフを連れて、休みになれば技術講習会に行っては、「インパクトのある技術はないか?」「売れるメニューはないか?」探しまわる、そんな日々を送るようになっていった。
ところが、新たな技術メニューをはじめたところで、お客様が来なければ、それも知ってはもらえない。店の売上は相変わらず低迷を続けている。もちろん、この状態を続けていくと、返済はもとより、スタッフの給料さえも払えなくなるのは火を見るより明らか。
今必要なことは、新規客を集めること。方法が見つからない私のとった方法は、安売りだった。
そう思った私は、今まで絶対にやりたくはなかったこの方法をとった。それは、ダンピング。誰でもカンタンに思いつく、安売りに踏み切った。本心、私は安売りだけはしたくはなかった。なぜならば、自分自身、苦労して身につけた理容美容の技術だったから。
美容室のスタッフも同じ事。長い年月かかって習得してきた美容の技術、接客、サービス・・美容の技術を習得するには、年月とともに苦しい修練を経て習得したであろう・・・、それを想像すればするほど、スタッフのためにも、本心では安売りしたくなかった。実際に安売りに走る自分自身に嫌気もさしていた。しかし、集客方法が見つからず、その時の私には、これをするしかなかった。
「何が何でも新規集客!」その思いだけで私は、行動を起こしていた。
そしていよいよ、私の美容室で、安売りを始めるその時がきた。フリーペーパーの広告媒体に、「縮毛矯正50%OFFキャンペーン」と載せた。チラシも数万枚新聞に折り込んだ。するとどうだろう、前回とは違って、直ぐに反応があった。閑散としていた私の美容室が、連日大忙しになった。毎日毎日、縮毛矯正の新規客が後を絶たない。全てチラシ、フリーペーパーを見て来店した新規客だった。
「やっと忙しくなってきたぞ~。」ほっと胸をなでおろした。「これで、従業員の給料が払える・・・。」心の中でつぶやいた。しかし、ホッとしたのもつかの間、キャンペーンの期間が終わると、潮の引くようにお客さまは、去ってしまった。
私は慌てて、次の月も、同じキャンペーンを打った。すると、その月は大忙し。キャンペーンが終わると、全く同じように、お客様が去った。このように、安定のしない安売り経営を繰り返していた。
ますます陥る負のスパイラル
客数の少なく厳しい経営が続いて、夜遅くに来店されたお客さまは、1人でも大切で、喜んで受け入れた。そのために、私の美容室は、ドンドン閉店時間は遅くなっていった。スタッフからは不満の声が上がりだす。当然、スタッフの人件費も増えた。
キャンペーンの50%OFFのお客さまは、当然のように次の安売りキャンペーンを待つ。安い時にだけ来店する。そのようなお客さまばかりが集まり、利益が取れない。。。こんなことを繰り返しながら、経営的な厳しさは、増々、増大していった。
ある本の出会いで、新たな勉強を始める
「安売りしないで、新規客を増やす方法」この方法を知ったのは、ある単行本との出会いだった。「お金をかけずに新規客を増やす」そして「リピーター化させる方法」という内容。私は、早速、この本の著者の主催する勉強会に入会した。この勉強会では、
「オシャレなチラシだけが、お客さまが求めているわけではない」
「安売りだけが、集客ではない」
「新規客を、固定化させるには、しくみが必要」
「価値を伝えれば、お客さまは高くても喜んで購入する」
「客層を絞り、あなたの思いを伝える」
「お客様に声を聞いて、サロンに活かす」
「手書きのチラシ、ニュースレターがお客さまとの心を通じさせる」
「人となりを発信し、お客さまとの人間関係を深める」
私が今まで行ってきた、「技術を磨いて、誠心誠意を尽くせば、自然にお客様は集まってくる」という、おしゃれなサロンと、インパクトのあるメニュー導入に明け暮れていた、最新技術中心の考えとは、一味も二味も違う内容だった。
この勉強会で学ぶようになってから、私の中に衝撃が走り、私の考え方自体が変わってくるのを感じ始めていた。「これだったんだ!私の求めていたことは!!」と。
私は、この勉強会で学んだことを、すぐに実行した。
最初に始めたことは、「ニュースレター」。これは何かというと、お店のオリジナル新聞。
新聞といっても、A4サイズのコピー用紙に手書きで、スタッフひとりひとりに1ページづつ担当してもらい、近況を書いて、それをホチキスで閉じた程度のもの。サロンのかわら版。そこには、スタッフの○○は、どんな性格で、△△スタッフは、どんな技術が得意なのか。
また、現在いらしているお客さまは、うちのお店の、そしてスタッフのどんな所を、評価しているのか(お客様の声)。定休日の家族サービスの様子、趣味は何か?「最近見た○○映画の○○のシーンでは、久しぶりに涙してしまった・・」「小学校の入学式で、子どもの成長に、目頭が熱くなった」等々、だれにでもある些細な日常を書いた冊子。
このようなことを、毎月毎月、書き綴ったニュースレターの発行を始めた。しばらくして驚いたことに、このニュースレターを始めてから、リピート率がグッと上がり始めた。いや~嬉しかったですね。
この時の心境は、長い間行き先もわからず、真っ暗な闇夜の中をさまよい歩いている所に、一筋の光を見つけたような、なんとも言えない安堵の気持ちを抱いたことは、今でも忘れられない。
おしゃれなチラシから手書きチラシへと、私を変えた転機
もともと、安売りは、出来ればしたくなかった私は、ようやく、お客さまに伝えるべきことは、カッコよさや技術ばかりではないことを、感じ始めた。
続いて始めたのが、今まで、考えられなかった美容室での、まさかの手書きチラシ。私はオープン当初、大金をかけてプロに作ってもらったオシャレなチラシで、集客できなかった経験をしているところにきて、この勉強会でのチラシは、自分で作るというもの。それも、手書き。
手書きのチラシを勉強はしていても、いざ、実際に作ったものを新聞折込や、ポスティングするとなると、なかなか踏みきれない。「美容室で手書き???」「そりゃまずいでしょ。いくらなんでも・・・」このようなことを、心の奥では思っていた。
しかし、今まで様々なことをやってきても、結果が出ない、出来れば安売りはしたくない。気持ちは行ったり来たり。そこで、勉強会の主催者に、自作した私の手書きチラシの意見を伺った。
「このチラシ、美容室で出してみても大丈夫でしょうか?」と。
すると、
「出してみなければ、始まりませんよ。」
「決めるのは、消費者ですから。」
「自分で悩んでいても、いつまでたっても結論は出ません」
「完璧な出来ではなくても、一度出してみませんか?」
という助言を頂いた。
早々、思い切って2400部印刷して、新聞折り込みしてみた。
手書きチラシに書く内容は、今までのチラシのそれとは全く違う
そう、安売りをやめる決心がついたのは、このチラシの反応を感じ始めてから。この手書きチラシでは、以前のチラシのように、オシャレさを全面に出して、技術ばかりを売るのをやめ、スタッフの人間味を全面に出すことを心がけた。
「この美容室にはどのような美容師がいて、どのような思いで仕事をしているのか?」
「どのようなお客さまに来て欲しいのか?」
「常連のお客さまの喜ばれている箇所はどこか?」
「何歳くらいの層に支持されているのか?それはなぜなのか?」
「何の技術が得意の美容室なのか?」
「毎日お店で、お客さまと、どのような話題で盛り上がっているのか?」
今までのように、見栄えの良い飾った体裁の良い事柄ではなく、私の美容室の現状をそのまま、正直に伝えるように心がけて、毎回気持ちを込めて、手書きチラシに載せた。私は、毎月毎月、心をこめた手書きチラシを、近隣の地域に、繰り返し配り続けた。
毎日のように、お客様からうれしい声をいただくようになってきた
「毎回お宅のチラシだけは捨てずにとってあるのよ」
「いつも楽しいチラシね!」
「このチラシ、誰が書いているの?」
「手書きの内容が温かくて、毎回楽しみにしているのよ!」
「いつも、子どもと一緒に見ているのよ」
手書きチラシを始めてから、このような声を、毎回頂くようになった。
すると、それと同時に、新規でいらしたお客さまのリピート率も、跳ね上がった。
新規集客と固定化のしくみが機能し始めた瞬間
「人」に焦点を当てた手書きのチラシのお陰で、安売りは一切していないにもかかわらず、毎月10人15人という新規集客が、コンスタントにできるようになった。この手書きチラシでいらした新規客には、毎月発行しているニュースレターもお届けするしくみを作った。
すると、この2つが機能して、更にリピート率が上がってきた。いよいよ、手書きのチラシによって新規客も増え、ニュースレターで、固定化させる繰り返しで、気がついてみると、1年後の売り上げは、2倍になっていたのだ。この2つのツールが機能し、安定した経営をやっと手に入れた瞬間が訪れた。
改めて、この美容室の存在意味を自分に問いかけた
そこで、私は改めてこの美容室の意味を考えてみた。「いったい自分は、なんのために、この美容室をオープンさせたのか?」そうだ、近所のお母さんおばあちゃん、に気軽な気持ちで来てほしい。
ていねいな技術で、ていねいな接客。お客さまの悩みを親身になって聞いてあげる、そのような、当たり前のことを当たり前にできる、地域に根ざした、落ち着ける美容室。スタッフと地域のお客様とスタッフが、楽しく和気あいあいとした店作り、笑い声の絶えない、来店いただくことで、ちょっとだけ若くなって、笑顔がひとつ増える、そんな空間を求めていたのだ。
そうなのだ、決して安売りや難しい最新技術の提供なんかじゃない。スタッフも同感だった。この気づきによって、ようやく私とスタッフの進む道標が見えた。
お店のミッションが見えた瞬間から、私の美容室は、激変する。
「お客様である、お母さん、年配のおばあちゃんに、私たちのこの気持ちを伝えよう!」
パーマとかカラーとか、高いとか安いとか、そんなことではなく、お髪を通して、伝えたい私たちの気持ち。私たちの気持ちを、チラシに載せて届けよう!
「白髪染めを増やしたいのではなく、若くなって毎日ワクワクするお母さんを増やしたかったのだ!」「パーマ客を増やしたいのではなく、トップのボリュームアップで、若返ることで、笑顔と、しあわせな日々を提供したかったのだ!」
私の美容室に滞在している時間に、世間話や、お悩みをお聞きすることで、日々のストレスも発散でき、日常を離れたホッと出来る空間を感じて頂けたら、こんなうれしいことはない。
今まで、技術ばかりを売ろう売ろうとしていた、しかし、この日を境に、お客さまである「人」に焦点を当てることを知る。見え方が変わると、手書きのツールが、心にストンと入り込んできた。それからというもの、手書きのチラシと手書きのニュースレターに力が入る。
店内外には手書きのPOP,そして看板まで手書きで作った。もちろん、それらの媒体で発信する内容もガラリと変わる。するとどうだろう。手書きチラシを読んで来店された、近所のおばあちゃんが、パーマをかけながら、お孫さんの自慢話を嬉しそうに語っている。スタッフと同じPTAのお母さん方が、カラーをしながら、子供さんの話で盛り上がる。近所のおばあちゃんが、畑でとれた野菜を持ってきてくれる。となり町の奥さんが、手作りのクッキーのおすそわけ。毎日お客様と、スタッフの笑い声が響く、そんな美容室に変貌した。
頭に描いていた、理想的なお店になった。今、スタッフの笑顔が、キラキラ輝いている。
【手書きチラシに出会う前と出会った後の私の美容室の変化】
手書きチラシに出会う前の私の美容室の現状
オープン早々苦悩の日々が続いていた。そこでは、このような流れになっていた。
・【集客に困る→思うような売り上げがない→だれでもいいので、来て欲しいと思う→地域を広げて広告宣伝→経費がかさむ→利益が取れない→店のコンセプトが決まっていないので、年齢も求めることもまちまちで、統一感のないお客様が集まってくる→スタッフの不満が募る→スタッフのモチベーションが落ちる→リピート率が落ちる・・・】
・【集客に困る→思うような売り上げがない→安売りをする→安さを求めるお客様ばかりが集まる→忙しい割には、利益が取れない→スタッフのモチベーションが落ちる→リピート率が下がる】
・【集客に困る→思うように売上が上がらない→夜遅くまで営業→スタッフの不満が募る→スタッフのモチベーションが落ちる→リピート率が下がる】
お客様が少ないということは、スタッフのやる気を削ぎ、お客さまのリピート率を下げ、悪循環に陥る。このスパイラルに入っていた。私は、このスパイラルを抜け出したかったし、もともと理想は、スタッフが楽しく働くことが最も大切と思っていた。
スタッフのホンネを聞いて愕然とした
スタッフと膝を突き合わせたミーティングを開いた。「ホンネを聞かせてほしい」と私はスタッフに尋ねた。既婚の30代後半の彼女たちは、語り出した。
「現在、客層が20代の結婚前の女性が多いので、話題が合わないし、求める髪型に違和感がある、そして施術していて楽しくないのです。自分たちが自信を持って対応でき、楽しい年代は、自分たちと同じ30代後半から上の、主婦層です。やはり私たちと同じ境遇の既婚の奥さまが話しも合うし、子どもの話や家事の話仕事の話などが出来て楽しい。
また、年配のお客さまとお話しているといろいろ人生の勉強にもなるし、飾らなくて話せるのがいい。また、子どもさんにも来てほしい。技術面で言うと、私たちが得意としている技術は、年配層のパーマ、いわゆる「おばちゃんパーマ」と言われている、細いロットのパーマ、そして、その年代の白髪染め、あまり明るくせずに、オーソドックスの白髪染め、それを髪質を見極めて、しっかりていねいに染め上げる。
このような技術は、得意中の得意です。このようなお客様がたくさんいらしたら嬉しいです。それと、私たちは、苦労して得た技術ですし、安売りは、したくありません」と、思いの丈を吐き出してくれた。そうだったのかと、スタッフの本音を聞いて愕然とした。オーナーである私は、全くスタッフのことをわかっていなかったのだから。
私は「目が覚めた」そうだったのだ!
今まで私は、おしゃれな雑誌を選んでは、広告を掲載していた。それは、結婚前の若い女性が読むファッション雑誌だった。しかし、私のサロンで働いているスタッフの年齢は30代後半、やはり同年代の客層を集めた方がリピート率が高いことは明らかなのだ。また、掲載雑誌の判断基準の一つに、部数の多い雑誌を選んでいた。より多くの人の目に触れるだろうという浅はかな思い込みだった。
しかし実際には、サロンでは、近所の消費者に気に入られなければ、繁栄はない。直接来店する、それも定期的に通よって頂ける場ということは、やはり普通に考えればわかることだが、お客様から見たら、近いという事が最大のメリットなのだ。スタッフが接したいお客様を集めれば、リピート率は自ずと上がる。スタッフ自身が接したくない客層が多く来店しても、リピート率は低くて当然だ。ようやくそこに気がついた。
いよいよスタッフの待遇の改善と店の改革に着手
それからは、スタッフの意見を取り入れ、年配層で細いパーマをかける、白髪染めをする客層、そして、既婚の女性と、その子どもさんに、集客を絞り込むことを決断した。逆に、結婚前の若い世代、ブリーチカラーをする年代は、来ないように意識した。
これを決めてから、様々な事柄を変えた。先ず、お店の名前を「美容室エープラス」から「主婦の美容室エープラス」に変更した。集客する客層を主婦層に絞るためだ。掲載雑誌も、若い層の読むものへの掲載は一切中止。チラシも出す地域は、広い地域に多くの部数は中止、近所の3000軒程度に絞り込んだ。この地域に手書きチラシを毎月欠かざずに配布することに決めた。
サロン内での変化
また、サロン内では、年配層に絞ることで、営業時間を短くすることが出来た。なぜならば、主婦層は、夕方は食事の支度があるので、昼間の来店に集中するから。
この変更で、スタッフは、喜んだ。なぜならば、私の美容室で働いている美容師は全員、結婚して子供さんもいる、家に帰れば主婦をしているスタッフなのだから。もともと、オープン当初は、PM5時ころ、お店を閉める美容室としてオープンした経過がある。
ところが、現実は、思うようにお客さまが集客できないので、ドンドン閉店時間が長くなってしまい、8時、9時になっていったのだ。主婦であるスタッフも、不満を抑えていた。
チラシでの効果
この手書きチラシで、コンスタントに集客ができはじめ、お客さまも、ドンドン増えてきて、売り上げも安定してきたので、思い切って、営業時間を、オープン当初より短い夕方4時半にすることが出来た。
また、ターゲットに決めた年配層は、パーマと白髪染めを同時にする方が多いので、必然的に客単価が高くなる。この後も、チラシで集客する年代を、年配層に絞り込続けた結果、平日の昼間に、単価の高い年配層のお客さまが集中し、夕方は早く閉める、効率の良い理想的な店に変貌してきた。営業時間が短くなっているのに、売上・客数共に、以前よりアップし、人件費も少なくなり、総合的な経費も圧縮できたにも関わらず、利益も増え、それとともに、スタッフ達は大喜び。
このように思い切って、客層を絞って、営業時間を短縮できたのは、チラシで毎月確実に、新規客が来店いただけるようになったから。また、その確信が持てたから。チラシを出せば必ず、新規売り上げでの利益が出せるようになった。
次に実行したことは、この不況下、値上げに踏み切った。
さて、客層を絞り込みながら、手書きチラシを新聞折込することで、新規客が増え、ニュースレターで固定化され、その結果お客様が増え、売上が上がってきたことで、今まで悩んでいたことが次々解決を始めた。
お客さまが少ない時は、弱気になって、割引券を発行し、値引きを常時行なっていた。チラシのお陰で、サロンが活気を帯び、いよいよ予約でいっぱいになり、飛び込みのお客さまには、お断りせざるを得ない状況にもなってきた。
そのような状況が連日続き、そこで、思い切って、値上げを実施した。やはりこれは、かなり勇気がいることだった。しかし、その結果、更に売上が増え、チラシ・ニュースレター及び、店内イベントを増やし、お客様への還元を増やすことが出来るようになった。
私の理想のサロン
チラシで新規客を集め、ニュースレターで、固定化させる。この「しくみ」が、大きく私のサロンを変貌へと導いてくれた。
そう、私がオープン当初に描いていた、理想的な店だ。短時間の集中した営業時間で、安売りはしないサロン、そして、スタッフの来て欲しい客層が集まる美容室。
スタッフが楽しく働けて、無理をせず自然体で、自慢の技術を存分に発揮でき、お客さまの笑いが絶えないサロン、おばあちゃんがサンダル履きで気軽に来れて、日常の話が存分にできるサロン。いつも笑顔であふれる「主婦の美容室」